これは私が研修医1年目の4月、それもERでもオリエンテーション中に起こった印象深い症例です。
ちょうどERを見学しているとき、まだ右も左もほんとにわからず何気なくその場にいると救急車が搬送されてきました。
胸痛の患者です。
当時の担当医がどういった手際でどうしたか覚えていないけど結局心電図などから急性心筋梗塞の診断で循環器内科コンサルトされました。
医師が何人か集結し、初期診察した当時2年目の研修医や当番医は循環器内科に病状説明し、循環器内科医はCAG、PCIなどのIC(インフォームドコンセント)の準備などされ、ER看護師もカテ室への準備やらでその場で一瞬誰も患者に注目していない時間帯でした。
そう、私以外は・・・・・
ふと患者を診るとなんだか眼球が上転しているような気がする。「あれ?」と思ったけどなんだか発言するのもどうなのかなど超新米の私は躊躇していたけどやはりなんかおかしいなあと思い、学生時代のBLSなどふとよぎって「大丈夫です?」などと患者に話しかけたました。
その「大丈夫です?」の言葉に反応した循環器内科医がふりかえった瞬間、血相を変えて突進してきました!!
「VFだ!!」
そうです。モニターをみると教科書どおりのあの波形が・・・・・・
DC200J(当時は200→300→360のBLSでした)一発で戻りあわただしくカテ室に直行しました。
このとき得た医者として初めての教訓が
「モニターと患者を常に同時に診なければならない」いうことです。
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